スティックマン/T.レヴィン | Last Update 2009.1.19 by K.T. |
「ウェルカム(ようこそ)」 *Wellcome ドアをノックしているのは、だれなのだろう 会ったことのある人か、どうなのだろう おや、僕はその顔は忘れたりしないよ 入りなよ、よくきたじゃないの 一緒にもっとやろうじゃないか 何しているの、ドアのそばに立ったままで ほら、遠慮することはないだろう 今日はちょっと面食らったってだけだから 「スロウ・グライド」 *Slow Glide 墨を流したような空、滑空する飛行機 高速道路、移動途上のアメーバ 道路下の地下鉄、過ぎ行くトンネル すべては緩やかな移行、町へと帆走する ぐちゃぐちゃな通路に、希望への通路 めざす目的地へと通じるドア 堕落の谷を通リ抜け、坂を上り下りし 徐々に移行して、その小さい風景をよぎって行く 君だってつきまとう日常から人生を解き放てる 手錠は心の内がロックしているもの 遠い先への展望も、まだ見つけられるはず 僕らは徐々に移行して、自身の未来へと降りたつ すべての人は降りたつ 自身の道を見つけようとする その道は僕らもともにある そして、見つける 自身の道のり それは孤独の道のりではない 「リヴァーズ・オブ・ライト(光の川)」 *Rivers Of Light 今宵海からひとり取り残され 陸にも隠れる場所はない 僕は下方に水の重力を感じている 僕達は月の潮力に支配される小石だ そして、僕は道連れを見つける 風を感じる夜の微光を そして、標識であるかのようにその後をたどる 僕達は光の川、光の川となる 僕はビジョンを見たと思った 空をよぎるようにくっきりと描かれたもの 聖なる人類の歴史は 真実であり、欺瞞ではない、欺瞞ではないと理解する 僕達の未来も輝いていた 細めた目をも眩ますばかりに 詩人か予言者だけが これらの星々を読み解き、叫ぶすべ、叫ぶすべを理解する その銀の液を精製して 蒸留して夢を成すのだ そして、そこに宿る精神を見つめるがいい それがどう瞬くのか、太陽に発し流れのごとく ともに歌い、いまや広大な海にむかい 僕達は争うには互いに余りにも遠く離ればなれとなる 声々が僕達に合流していくのが聞こえるだろうか 僕達は光の川、光の川となる 08年のレヴィンの新作アルバム「スティックマン」だが、国内販売されたら当サイトでも訳出しようと思いながら、結局発売される気配もなく今日に至った。さびしい限り。いいじゃないか、じゃあ和訳だけでも先にやったろうじゃないか。 収録曲はインスト中心で、歌ものは3曲。いずれもレヴィンらしく柄の大きなポジティブな内容になっている。歌詞はレヴィンのサイトで。 関連アーチスト作品INDEXへ |