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 ヤング・ライオンズ |
Last Update 2010.01.17 by K.T. |
| 「ヤング・ライオンズ」 *Young Lions 花盛りの空のもと熱き部族の夜 かがり火は奇妙に燃えさかり 野生のうねり叫ぶピカソの顔々 まるで牝獅子の相貌 風が彼女の燃え立つドレスに口づける 彼女のまなざしは獣そのもの 仲間達の叫びも聴こえる 「この首を飾る宝石になるがよい 燃え立つドレスは破ってはだめよ」 死の際に餌食として痺れ横たわる勇者 荒ぶる魂達にとり囲まれている 狩人よ銃よ太鼓よ象よ なぜに今宵は静まりかえっている あたりにはあまたの樹木あまたの瞳 彼女は私の足元をうろつき 頭飾りを払いのけこう叫ぶ 「もう貴男は私のものになる 私の若き獅子よ」 なぜに今宵は静まりかえっている なぜにあまたの樹木あまたの瞳か 彼女は私の足元をうろつき 頭飾りを払いのけこう叫ぶ 「もう貴男は私のものになる 私の若き獅子よ」 「プリティ・ピンク・ローズ」 by Ｄ．ボウイ *Pretty Pink Rose あのお方はロシアに去ってしまい 皆の表情は死んだのだ 皆はこの時点で殉死したのだ 美しきピンクの薔薇 それは宇宙船に乗りこんだご婦人 ご婦人はこの世界を離れた 美しきピンクの薔薇 そして我らは貴女のために生きる 愛しい人よ 貴女のために生きて そして我らは貴方のために殉じる 愛しい人よ 美しきピンクの薔薇よ あのお方はパリを破壊した トマス・ペインの尾羽で しかし左の羽根は傷つき 右の羽根は発狂した 美しきピンクの薔薇 さようなら それは死ねということ 頬を差し出す クリスチャンなら当然 美しきピンクの薔薇 そして我らは貴女のために生きる 愛しい人よ 貴女のために生き そして我らは貴方のために殉じる 愛しい人よ 美しきピンクの薔薇よ あのお方は貧しき者にとっての黄金 無政府主義者の試練 残忍な専制君主の相貌で天駆ける 美しきピンクの薔薇 雨よ決して降らないでおくれ 決して 美しきピンクの薔薇のハートを雨に濡らすな 美しきピンクの薔薇 そして我らは貴女のために生きる 愛しい人よ 貴女のために生き そして我らは貴方のために殉じる 愛しい人よ 美しきピンクの薔薇よ 私に痛みを味あわせてくれ 美しきピンクの薔薇の 棘の痛みを味あわせてくれ 雨よ決して降らないでくれ 決して 美しきピンクの薔薇を雨に濡らすな 私を迎えいれてくれ心から ハートへと 美しきピンクの薔薇のそのなかに 私を迎えいれてくれ心から ハートへと 美しきピンクの薔薇のそのなかへ  Ｄ．ボウイの作。後日ボウイのアンソロジー集にも収録されたが、ヤング・ライオンズが初出なのでここに訳出した。on
the tail of Thom Paineの個所は、ボウイのサイトではon the tall ofとなっている。どちらにしても意味が通りにくいが、ここは名詞でないと文法上もおかしいのでtailかなぁ。尚、トマス・ペインはアメリカ独立当時の政治家で、フランス革命を論じた著作もある。「ハートビート」 *Heartbeat キング・クリムゾンのビート参照。「ルッキング・フォー・ア・ＵＦＯ」 *Looking For A UFO 僕は望遠鏡を覗いて ＵＦＯを捜そうとしてる所 僕は望遠鏡を覗いて 暗い闇夜を抜け出る 希望の光線を捜してる所 善悪をわきまえた人達だったなら 示してくれる どうやったら僕らの混乱をすっきりできるかを 僕は望遠鏡を覗いて ＵＦＯを捜そうとしてる所 あの人達は地球上に何を見るのだろう 憎しみ傷つけあう所 それともクリスマスの灯りと歓喜とを見て 地球上に平和の歌を聞くのだろうか そんなふうにするすべを知っているのかも 誰か上空から現れてくれなきゃね どう生きていくかを示す誰か そういうのもありだよね この暗い闇夜を抜け出てきたのなら 善悪をわきまえた人達だったなら 示してくれる どうやったら僕らの混乱をすっきりできるかを 誰かが上空から現れてくれなきゃね どう生きていくかを示す誰か そういうのもありだよね 僕は望遠鏡を覗いて ＵＦＯを捜そうとしてる所 希望の光線を捜してる所 暗い闇夜の抜け出方を教えてくれる誰か 憎しみ傷つける事にどう扱うべきか示す誰か それを地球上の平和に変える誰か 誰かが上空から現れてくれなきゃね どう生きていくかを示す誰か そういうのもありだよね 僕はＵＦＯを捜そうとして 望遠鏡を覗いてる所 希望の光線を纏った誰かを捜してる所 「アイ・アム・ファット・アイ・アム」 byブリュー＆予言者オメガ *I Am What I Am 「...既知のそして未知の友人達よ...君にとっては君の自動車に乗り あわせたり...君にとっては君と食卓をともにしたり、私はそれを、 「平和」という目出度い言葉で諸君を迎えるのだが... このこだわりのない心にとっては、そう私は考えているのだが前向きに ...私は迎え入れることができるはずで、間近にとり囲むそのなかにであれ 何であれ...つまり諸君の心が即ち私の心であり、そして私の心が諸君の心 なのであり、この私の心を私はそこに差し出すのであって、そう、 諸君に、君と君と君に... 諸君が諸君のままでありつづけようとしていては...諸君は何者になることも できないね、そりゃあないだろう、いくら試みたってないものは無駄で、 グルグル巻きしたところで、そう、その場で飛び跳ねていては、 そう、君自身の人生をチェス盤のうえで弄んだところで、そして、 それは何の作用も果たさないのである、坊やよ... 今こそ、今から私の言う言葉を繰り返したまえ：私とは私であるところの者で ある...それが全てで、君とは...君とは、君が君であると願うところの者...... 拡張するのだ！... ラジオ世界にいる実に多くの諸君、諸君は拡張していないのではないか ...しかし本日は、私は一つの事だけを言いたい...それが一体何の 違いがあるというのか、今君が何者であろうとも、何をなそうとも、 何をなそうとしているにしても、なすにしてもなそうとしてるにしても、 この言葉を繰り返したまえ、私は私であるところの者であり、私とは それが全てだ...というのが私であり...それだけで、見たまえ、 それが、それが私の全てだ、というのが私であり...私とはそれ自体... それが一体何の違いがあるのだ、それが朝だろうと、夜だろうと... 真夜中だろうと...髪モジャでも、つるっぱげも...同じこと... 君は君が君であると願うところの者だ... 諸君らのうちの何人かの者、皆がそこにへたりこんでいるからこそ、 この時今こそ、アーメン、そして言おう、諸君がもしネクタイをしめて いるのなら、今しも、そう、グルグル巻きになって、君は締め付けられ 死ぬんだろうし、それはなんてぇドツボか...諸君らの何人かは、 みんな実にドツボに今はまって、それは野球バットで納屋をぶっ叩くことも かなわぬドツボ...諸君らの何人かはそんなドツボのまっただ中にはまり、 アーメン、君がそばの人のそばに、池のそばにへたりこむのならば、 アーメン、そのナニがやってきて、君は固まっちまうのだろうし、 まさしく君はそのドツボにはまってて... 私は私であるところの者だ...今こそ、私の言う言葉を繰り返したまえ ：私は私であるところの者で、そしてそれが私の全てであり 私とはそれ自体... そう、諸君が何を言っているのかが私には分かる...拡張せよ... そうとも...拡張せよ！...｣ 「ノット・アロン・エニィモア」 *Not Alone Anymore カバー曲につき割愛。「メン・イン・ヘリコプターズ」 *Men In Hericopters きっと素敵だろう… アフリカの平原を荒らされる前に 骨が残るばかりになる前に眺められたなら きっと一編の詩さ… 見かけた密猟者どもを 象撃ち銃を持った奴らを撃ち抜けたなら ヘリコプターの男達が 空から犀を撃ちながら飛んでいく 何故僕らは当然と思うんだろう 地球を僕らの好き勝手に出来るだなんて 何て遺産を…僕らは遺すのか…なんという遺産か そりゃ問題だとも… 人がイルカを殺すなんて 貪欲な網をその首に搦めるだなんて そりゃ皮肉な話さ… ツナの缶詰工場が 海中に落っこちてきたのなら まだ生きのびているイルカや鯨達は 深く青い夜空の星に向かって嘆くだろう 「もう隠れる場所もない 地上の人間から逃れられない」 なんて遺産を…僕らは遺すのか…なんという遺産か きっと奇妙に思うだろう… もし本当に神様がいて地上を見おろして 僕らが地球に何をしてきたかを見たとしたら そりゃ正当だとも… 神様が僕らのプラグを引き抜いて 太陽も取り上げたとしたら ヘリコプターの男達が 空から犀を撃ちながら飛んでいく 何故僕らは当然と思うんだろう 地球を僕らの好き勝手に出来るだなんて ああ、そして生き残ったすべてのイルカ達が 深く青い夜空に向かって嘆いている 「もう隠れる所もない 地上の人間から逃れられない」 なんて遺産を…僕らは遺すのか…なんという遺産か 「スモール・ワールド」 *Small World 何時の日にかどこかドイツの向こうまでも 僕が飛び去ってしまって 何時の日にか君がちっともあてにしてない時 僕は君の髪を歌っているのだろう それは昔々のどこか ふとっちょキャデラックが地上をうろつく時 それは２インチＴＶの中のスモールワールド それは２インチＴＶ画面の中のスモールワールド ちっちゃな世界のなか 何時の日にか窓から外へ雲のあいまに 僕は夢の彼方に忘れ去られてしまって 何時の日にか君は庭仕事をやってるような時 僕が大声で歌っているのを聴くのだろう それは昔々のどこか ドライブインシアターと豪華列車の時代 それは２インチＴＶの中のスモールワールド それは２インチＴＶ画面の中のスモールワールド ちっちゃな世界のなか ちっちゃな世界の大きな扉が開かれて 大きな扉は大きく開かれ歌う それは２インチＴＶの中のスモールワールド それは２インチＴＶ画面の中のスモールワールド ちっちゃな世界のなか ちっちゃな世界の大きな扉が開かれて 大きな扉が大きく開かれ歌う ・・・一杯の赤ワイン 「フォーン・コール・フロム・ザ・ムーン」 *Phone Call From The Moon ハローハニー、起こしちゃったらごめんね でも君の声聞きたかったんだ 今、そとの公衆電話からなんだ 月面上の某所 僕はまあ、元気だと思うよ あれこれと恋くたまらないのは別にしてもね うん、ずっと馴染んでたような事とかがね こんなに憂鬱になれるなんて自分でも思わなかったな ここはとても静かなんだ 星もつぶやいているみたい シーッ静かにって 子供達はどんな調子だい また誕生日忘れてしまったかな いや参った、パパが済まないって伝えてくれるかな うん、時々意識がぼんやり霞むんだ そして時間の感覚がなくなっちゃうんだ 時間がゆっくり進んでるんだ 地球が描くカーブみたいに オーハニー、手を伸ばしたら 君に触れられるってのならどんなにいいか だけどそれは月が青い様に この淋しい景色の様に非現実的な話だよな この月面からの、悲しい電話からじゃ ねえ、実に果てしなく淋しい夜じゃないか 何が言いたいのか分かってくれるかな だから電話した訳なんだけど 「ガンマン」 by ブリュー＆ボウイ *Gunman ガンマン スターのたぐい 僕らは祭り上げるのだ 貴方は今や僕らの全て 街中の包装紙や缶に登場し 生活よりも巨大 貴方はパパより勇敢 貴方はガンマン 身を律し 貴方はガンマン 孤独とは無縁 ガンマン 指揮官 死の影 シックな殺し屋 弱みを見せぬ 僕ら子供の友人 貴方はガンマン 身を律し 貴方はガンマン 孤独とは無縁 ガンマン ガンマン 武器商人 貴方のグッズを買う街の子たち ガンマン スターのたぐい 僕らは祭り上げるのだ 貴方は今や僕らの全て 街中の包装紙や缶に登場し 生活よりも巨大 貴方はパパより勇敢 貴方はガンマン 身を律し 貴方はガンマン、孤独とは無縁 ガンマン ガンマン ガンマン スターのたぐい 僕らは気をもみ 祭り上げるのだ 貴方の与えてくれるのもの 僕らにとっての貴方の全て 僕らは身を焦がす 貴方は街の ガンマン 包装紙や缶に登場 生活よりも巨大 貴方のためなら死ねる パパより勇敢 ガンマン 貴方の情婦は犬たち だけど犬たちは貴方以上に勇敢 僕らは気をもむ 貴方の与えてくれるのもの 貴方に身を焦がす ガンマン 僕らは貴方を発明し 今や貴方と暮らし いまやよりずっとリアル ロックよりもずっと コカインやクラッックやアイスやデスのロックよりもずっと デスのロックのように 墓石のように ガンマン ボウイとの共作、「プリティ・ピンク・ローズ」同様、後日ボウイのアンソロジーアルバムにも収録されているが、初出はここ。尚、ロックの語はロックミュージック、麻薬の塊、岩石を同一の単語で指している。 Belew Solo Album作品索引へ |
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