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 ミスター・ミュージック・ヘッド |
Last Update 2010.1.1 by K.T. |
| 「オー・ダディ」 *Oh Daddy ねえダディ いつになったら大ヒット曲書くの ねえダディ いつになったら大々ヒットするの うむ ちっちゃい子にしちゃむずかしい注文だね これでも頑張ってんだよ 何とかあきらめずに しかも連続ヒット狙っているんだけどね ねえダディ いつになったら大イベントで歌うの ねえダディ いつになったら大々絶賛の演奏するの うむ それって天国への優待券みたいなもんでね 希望者殺到のレアものなんだよ だけどあげようね 何とか手に入れなくちゃね ねえダディ いつになったら大スターになるの もうピンクのギターを抱えてスーツも着てるんだけど ねえダディ いつになったら大々ブレークするの わからないな でも希望は持ち続けているよ ねえダディ いつになったら大儲けできるの そいつぁね そいつぁ運が良ければね ねえダディ いつになったらいつも言ってるみたいなでっかいキャデラックを持てるの ねえダディ いつになったらストレッチパンツ着てくれるの まあまあ そうむきになったりして落ち込んじゃうだけだよ このオペラは全巻終わったわけじゃないんだよ これからブサイクがお姫様になる所なんだからね ねえダディ いつになったら曲がトップになるの 目指し続けているってしか言えないね ねえダディ このかわいい子に何を買ってくれるっていうの じゃあ ディズニーワールドに連れてくっていうのはどう ねえダディ 一ヤマ大当たりするんでしょ 今言った通りだからさ そうむきにならないでね ねえダディ ダディ ねえダディ ダディってば ねえダディ ダディ ねえダディ ダディってば ディズニーワールドで手を打ってくれないかな 「ハウス・オブ・カーヅ」（砂上の楼閣） *House Of Cards 僕らのような屑はスターを眺める暮らし ＴＶガイドで情報を仕入れる そしてカードの家でくつろぐ それでいて問題は先送り 寝呆けまなこのまんまで 目を覚ませ 飛び出そう このカードの家から出て行こう なぜ寝呆けてなんかいられるんだ 目を覚ませ 飛び出そう この砂上の楼閣から抜け出よう なぜ寝呆けてなんかいられるんだ どうして何も見えずに いつもセコイんだろう どうして気がつくと いつも妥協しているんだ 僕らのような星ならぬ者はダストの暮らし 知恵は不足し知識だけは過剰 そして混乱した暮らしは崩壊 それでいて後は寝るだけ 寝呆けまなこのまんまで カードの家で 僕らは寝呆けたまんま 砂上の楼閣で 僕らは寝呆けたまんま 「ワン・オブ・ゾ−ズ・デイズ」 *One Of Those Days 「そうだな」と神様は言った 「そろそろ わしのかわいい人類のため 最良の日というやつを 味あわせてやってもいいかな なにげなく雨をやませて みんなのために 木陰に椅子を用意しよう めいめいの役割分担と バーベキューと花火とを与えよう 仲良しの恋人達には 素敵な夜空を保証しようじゃないか さて わしは太陽の陰で 段取りをつけるとするか そんなふうな一日でいい」 公園には冷えたビールとピクニック道具が揃っている やあこれぞ 最良の日 野次や叫びのとびかう中 僕らはみなてんでかってにバレーボールを打ち合っている シャツを脱いで陽に焼けたパパと 裾をたくし上げてる若者達と 顔中おやつだらけにした赤ん坊 ワルガキどもはめいめいの自転車を酷使して 前人未踏の陶酔を競い合ってる所だ 実にそんなふうな一日 さて それからしばらくたってから 神様は太陽の陰から覗いて言った 「首尾良くいったようじゃな これでわしも休めるわい」 神様は居眠りをはじめた すると梢を渡って眠たげなそよ風がふいてきた そんなふうな一日だった 「ココナッツ」 *Coconuts ハローハニー、ご機嫌かい いいとも、１０時にビーチであおうよ 僕は足を砂に埋めて 茶色の瞳のハンサムマンさ 君は洒落たレイバンをかけて サンキストクイーンさ オーウィ、君と僕に、ベイビー また新しいサマーオブラブの到来 僕らはココナッツのイカしたペアになる オイルを塗ってね、バターカップちゃん タオルも、荷物も中味もなにもかも ここにひろげっぱなし 今日はたっぷり焼きまくりだ 完璧にしあげようよ 先に行ってハニー、水に飛び込みな 濡れたら言ってよ オーウィ、君と僕に、ベイビー また新しいサマーオブラブの到来 僕らはイカしたペアになる 太陽の下 唯一の計画 砂浜にコンドミニアムを建てる そしてきっとまたしてもこんがり焼き上がりさ オイルを塗ってね、ココナッツちゃん 君のその手の感触が好き オイルを塗ってね、ココナッツちゃん 君の相手になりたいな オーウィ、君と僕に、ベイビー また新しいサマーオブラブの到来 僕らはイカしたココナッツになる 「バッド・デイズ」（最悪の日々） *Bad Days 天気が悪くなるだろうとは思っていたんだ だけど、鳴った電話に出るまでは それがずっと続く事になるだなんて思わなかった 最悪の日々が僕に訪れた あの娘が僕の所から出て行くって 言っているのを聞いたから 最悪の日々が僕にとりついたようだ あの娘がもう戻らないって 告げるのを聞いたから なんて最悪の日々 おぞましい夜が引き続く あの娘が僕にあきあきしてたのは知ってるよね 驚くなんてそうそう無いと思ってたけど 彼女が出ていった時には本当に驚いた 最悪の日々は背中にのしかかる あの娘は二度と戻らないって 戻らないって感じたから 最悪の日々がここに居座ったようだ あの娘はずっと行ったきりだって ずっといないままだから なんて最悪の日々 加えてずっとおぞましい夜 それで今朝遅くまで眠っていた時のこと 重いものにのしかかられたように僕は動けなかった時 裏門で何か物音が聞こえたんだ うおぉ そこにはあの娘が靄のなかから現れて 「ぎゅっとだきしめて。私、手遅れじゃないよね」 最悪の日々はもう二度と訪れない あの娘がもう決して離れないって あの娘が離れないって言ってるのを聞いたから なんて最高の日々 おぞましい夜ももうこない 「ピーサブル・キングダム」 *Peaceable Kingdom 私が樹上でめざめるとき 樹上が寝間 おさなごとインコは うたいかける 私の、私のおお平穏の王国 何ゆえ離れたがろうか この平穏の王国 私が床上でめざめるとき 床は一面の森 針葉樹のリスたちは はなしかける たとえ貴女もその羽根を休めたならば 何ゆえ飛び去りたがろうか この平穏の王国から 私の、私のおお平穏の王国 何ゆえ離れたがろうか この平穏の王国 猿たちも眠りにつく 静かな夜には 炉ばたで私達はうつむきあい そっとうたう おお平穏の王国 「ホット・ズー」（喧噪の動物園） *Hot Zoo ここでは払う チンパンジー 立ち止まるんじゃない 鳥小屋の下 通り抜ける熱波の午後 ファストフード 喧噪の動物園 バッファローまでぶらつくだろう うらぶれた公衆電話横のいかれた猿を見ろ 空調利いた暗がりに釣りをしに行こう おい、大きく吠えちゃ食らいつくのを見なよ ここでは散財する 土産物コーナー 餌を与えるんじゃない 他でもない君の手で 便所と写真 バカ河馬デカ猫小屋 喧噪の動物園 住みかに三パカ睡眠縞馬 気違い騒ぎのオウムとおふざけ 破れたパーティ帽のやたらでかいキリンが 「しょっちゅう居眠りするのを見ようってのかい」 ここでは食う 恐竜の卵 さわるんじゃない タランチュラの脚 酒保を目指す軍隊蟻のように行列して 喧噪の動物園 宇宙服姿のイグアナを食い入るように見れば 「虫しか食わないのを面白がろうってのかい」 閉園時間、急げ門が締められるぜ 類人猿の何人かを捕らえようとしてる ここでは出る カンガルー 忘れるんじゃない またの来園 「モーター・バンガロー」 *Motor Bungalow 住みたかないよ もうどこにも 住みたいのは 住みたいのは どこでも自在の 揺れる大きな小屋 新鮮な空気が一杯の モーター・バンガロー 完璧で快適で シャワー付きのハイウェイ・ヨットみたいで 階段は無し 停泊は自在 どこへでも停泊自在で 一週間でもいくらでも お国言葉を覚えたりしてね うひょー モーター・バンガローで 完璧で快適 バンガローでの朝食のかたわらに バンガローでの朝食のテーブルに ヴァーモントで摘んだスミレの花 フロリダに遠出したときのギザギザの貝殻と コーヘンのレストランのメニュー モーター・バンガロー モーター・バンガローさ 朝が来れば 窓を全開に降ろしきって 北風を入れて 北米大陸をひとっ飛びさ カナダへと ほーらカナダへ 本物のムースを見に 冷たい風雨に ほらほら ズボンを濡らしちゃ 自家製アイスクリームを食べる そして暮らすのは モーター・バンガローさ！ 「バンピティ・バンプ」 *Bumpitu Bump 憂鬱な男は なにをしたい 憂鬱の全巻を 集めたら 身動きとれずに 不振も振れない 憂鬱な男 トンチンカン ヘイ トンチンカン ドラムスみたいにトンチン傷心 なにをまた 憂鬱男は 望むのか 憂鬱の素顔を 知ったなら 世界をマトモに もう思えない 自分のお顔も 拝めない どうしてドラムスみたいに傷つくの 僕のハートはトンチン言うの 憂鬱な男は一体 なにをしたい 憂鬱から逃げだし 眠りこむ 上手に廻れて 夢に行く はたまた追われて 悲鳴行き どうして時限爆弾みたいに感じるの 僕のハートはトンチン言うの どんな音を 憂鬱男は たてるのか 憂鬱な日にまた 目を覚ます だけど変だよ トンチンぶらない きっと男は もう別人 どうして時限爆弾みたいなの どうしてドラムスみたいなの 僕のハートはトンチン言うの 「バード・イン・ナ・ボックス」 *Bird In A Box 僕は不随意昼食箱車 座席にチューシャく詰められて 行き詰まり路地電車 欲望という名に尾飾りに縛られる 僕はポプコン製造タルト 君の十代な肉にゃ充分悪さ足る人 それというのもマンドリンダエバンスかける 電話でコールポーターのワゴンナー・テーラーメード下着で すべての犬には得意のデートン市オハイロ・ヒットラーが ボタンを隠しに賭けるといって ティファナ市ブラ擦るベットミドラー これじゃあ転落死に体閉じた鍵 蓄財吹く管巻く珊瑚 礁々さんざ手じまい少将 すべてのマーリン・ブランドの なみなみはずれた逆立ち話 ギョッとするほどガチギチガイの ぎっくり腰の妨害している漁業ズボン グルーチョマルキストドクトリンが いえにはいるのであろうか 求めるものは無くしたセットのキーストンとアウトだ また君も同じにたどってきた風呂場の二重窓から覗け！ ロックンローラースケートし すべてのスケートスローにすべってるぜ おい君 君がＴボーン肉体の産まれ州には 箱に隠れた君の鳥を釣りあげようとはしないのかい おい君 君の証人行き詰まっているのは 背に背を並べて背負いあう箱に隠れた厄介物 おい君 カーネルサンダース隊長の父も 箱に隠ねる騒がーす雷鳥だったぜ ぐらぐらの歯さん呼ぶパーフェクトペラダイ酢漬けオニオンチーズと 怪ぶつ惑星よりのつぶ豆は すべてのにせん人をニヤつくように変え それはまたもコールされたリンダエバンス歌う楽しい誕生時の証！  両義韻の試行例。二重三重に意味がからまっている。全体を貫く話も曖昧、これをどう訳せってんだ（人には知れぬ苦労、トホホ）。細部をいちいち説明していると、きりがないので別ページで述べるが、両義韻と音韻を日本語でまねて、それなりの面白さの再現を試みた。また内容に両義韻をほのめかす詞みたいな所もあって、・・・箱にぎゅっと秘密が詰められているとか、何か詮索しようとしてるようなニュアンスの箇所も。（しかし、シェイクスピア、キャロル、ジョイスの流れをうける英米ダジャレ文学は深い） 「１９６７」 *1967 昨夜 自分の心の裏側へ入り込んでみたら がらくたや警告サインの先は 駄洒落や社交辞令で一杯のパーティーだった 何を言っていいかが浮かばなかったので 僕はトイレへずらかったら 僕の髪は前とは似てもにつかない感じになって見えた 自分の頭から心臓へ通じる階段を降りていったら 二つがこんなに離れているとは思わなかった 心臓はまるでどこかの小さな教会のようで ささやかなあかりと空っぽの椅子 今度来る時にはホウキを持ってこよう そして見つけた弦の切れっ端を掃き出さなくっちゃ ・・・・ あの娘は僕の列車まで一緒に送ってくれて 寝台車に寝かせてくれる あの娘は僕の象を雨から護ってくれて 年代車を手入れしてくれる あの娘は僕の血液 あの娘無しではひからびちまうよ ・・・・ 君は誰にすがろうというの 誰に護ってもらうというの 家で独りぼっちだというのに 君は誰を頼ろうというの ・・・・ 父親なら何をすべきか 未開のインディアン達が 幌馬車のまわりを走り回っているとき 父親なら何をすべきか 巨額の化け物じみた借金に 甲板の上で首が回らなくなってるとき ああ 我が子らよ 時間がこんがらがってしまった 単純な人生が入り組んでしまった ああ 我が子らよ ・・・・ もしも夜の闇が今 昼の日中に訪れたなら 安堵と光明とを求め 僕は祈りを唱えるだろう 安心無事を願って コークでスカッとさせるだろう もしもコウモリの翼が 僕を喰おうと飛んできたなら 自分の魂をくくりつけ 熱気球で上げちまおう 自分のことを発射して 月に向かって飛ばしちまおう ・・・・ さあ これで僕の心の一かけらを 手にして頂けたでしょうか コーヒー一杯とちょいの間で さて すみませんがお別れです 僕はもう行かなきゃならないもんで  Belew Solo Album索引へ |
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