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 オップ・ゾップ・トゥ・ワー |
Last Update 2010.4.25 by K.T. |
| 「オブ・ボウ・アンド・ドラム」 *Of Bow And Drum 「男どもが追いかけるという 弓矢と鼓笛の黄金時代の話は だいぶ昔に雲雀の口から聞いた事があるんじゃが 今それがわしらの誇りなんぞは踏みつけて 欲望の旗を押し立てて寄せて来るぞ」 と、おっ母様がこう言った 彼女が見る夢では 風も怒り 森も嘆いていた 「逃げるのじゃ」彼女は教えた 「そいつからのがれる場所を捜すのじゃ」 遠くの木立の陰からは 平和を乱す音が響いてきて 男の子は静かに葦の沼に身を沈めた 「ワード・プレイ・ドラム・ビート」 *Word Play Drum Beat 催涙ガス弾 瓦解す弾丸 火球と化す火器 パイプ爆弾 一触即発 共和党の銃に暴発 警棒 イタイ袋 暴利貸し 骨までトリたて 追い詰めた 暗殺者 誘拐者 食い詰め者 犯人 廃人 写真を配信 病院 コカイン 売人が失神 いきなり真っ暗  韻に凝るといえばこの曲。ザ・コンストラクション・オブ・ライツ収録の「オイスター・スープ」と同様の手法が用いられている。というか、こちらの方が４年前で、いわば原型。一つの単語が動詞であったり名詞であったり、常に二重の意味を持って前かと思えば後にも結合する両義韻、しかも音も揃えてある。その原型はミスター・ミュージックヘッド収録の「バードインナボックス」にまで遡れる。 この両義韻の件については、こちらで詳しく述べるので、是非一読を。 「シックス・ストリング」 *Six Strings 僕の目はたちまち釘付け ひときわいかした君に まさにタイプそのもの これって一目惚れ 間近で見とれて アームにタッチ 僕のハートで鳴り出す火災警報 僕はアンプで奇声絶叫 何かが起こるんだ 君をこの手に抱えると 僕は全然違った男になる 何かが起こるんだ 僕は時間の感覚をなくし まるで天を駈けだす 君をピックアップするたびに 指先にスパークを感じる 僕は電気でしびれちまう 魔法のタッチさ 感度は最高 やること全て敏感に応えるから 僕は磁力で惹かれちまう 何かが起こるんだ 君をこの手に抱えると 僕は全然違った男になる 何かが起こるんだ 僕は時間の感覚をなくし まるで天を駈けだす 気のバックスタイルも好き 君のヘッドも好み だけど一番好きなのは 君のネックに僕の指を滑らす時さ 女性とギターと、どちらもブリューは大好きなんでしょうね。電気や磁力やタッチとか、そのへんの言葉が趣向なのだから、丁寧に訳出したいね。
「オール・ハー・ラブ・イズ・マイン」 *All Her Love Is Mine 孤独のさなかで支えてくれる 荒野の中では潤してくれる 行為が愚かでも許してくれる それを信じているから心も安らか 僕を照らすライトが消えたり 僕がツキから見放されても そう そうだとも 世界が終わるその時だって あの娘の愛のありったけが僕のもの たとえ太陽が輝きを止めたって 貨幣が流通をやめたって あの娘の愛のありったけが僕のもの 世界の終わりまで その時何が起こったって ある意味あの娘は一生の恩人 僕に転機を信じることを 信じる力を生き返らせてくれたから 天気は心配してても安心 一生一緒に生きていくことを 信じる事を疑いもしないから 世界が終わるその時だって あの娘の愛のありったけが僕のもの たとえ太陽が輝きを止めたって 貨幣が流通をやめたって あの娘の愛のありったけが僕のもの 世界の終わりまで その時何が起こったって 2003年作の「パワー・トゥー・ビリーブ」のタイトル曲の原型になった詞。その辺のいきさつはこっちのページを参照の事。
「アイ・リメンバー・ハウ・トゥ・フォゲット」*I Remember How To Forget あまりに多くの苦難 多くの光景 ずたずたの悲惨の積み重ね このままいったら もう泣くだけ 満足のないままいたずらに待つだけ うち捨てられた被害者達 夢のないうつろな人達 くたびれた人々 ひからびた渋面 奴らの仲間になっちまうのは僕はもう御免 目に涙を流さないなら 泣きようがないだろ 傷つかないというのなら もう落ち込みようもないだろ ひどい目には以前もあってるさ だが 床から起きた時には もう違った自分になって すくっと立っていたじゃないか ほらご覧 お日様が空を駆け抜けて 枯葉も見るみる落ち去ると 事情もすっきりだ どうしたら忘れられるかも思い出した あまりに多くの困難 多くの記憶 絶望のあげく無感覚になるような このままいったら もう恨むだけ 甘受するよう日毎に慣らされるだけ うち捨てられた被害者達 夢のないうつろな人達 くたびれた人々 ひからびた渋面 奴らの仲間になっちまうのは僕はもう御免 目の前でお日様が空を駆け抜けて 枯葉も見るみる落ち去って 事情もすっきりだ さて なんとも上機嫌じゃない 「ホァット・ドゥ・ユー・ノウ」 *What Do You Know （パートⅠ） 愛の何がわかるというのか 愛を知らずに日々を過ごす君に 愛は人をかみ砕き吐き出すもの 人生の何がわかるというのか たぶん君は何冊か本を読んで しかも１章か２章を斜め読みで終わり 君は粗筋もつかんでないというのに （パートⅡ） 君が何か知ってる事ってあるのか 君はいつもでかい口をきいているだけ つまるとこ愚痴るだけ 君はそれしか知らないからさ 愛とは無上の喜び そしてそれは君が見失ったなにものか パートⅠ、Ⅱに別れている曲だが、解りやすく一緒にしてみた。（本来は１つの曲だった）
「ア・プレート・オブ・ワーズ」 *A Plate Of Words シェイクスピアは言葉の皿からよりぬいて ゴッホは言われた事の半分も耳貸さぬ ピカソは海底でも描きまくり 珊瑚礁にいる魚は全部残さぬ 「タイム・ウェイツ」 *Time Waits 時はいたずらに いたずらに過ぎる そわそわと せかせかと同じくりかえし 時はいつだって刻々と 僕の足もとを 崩し去ってしまう 時が誰を 誰を待つというのか 僕は座り込み 立ちつくす 時は過ぎるのに 僕だって行きたいんだが 時をのがしてしまった 僕自身の迷いは この僕の意志を 内側から 外側へと食い破る なんとかしなきゃ すぐにでも だけどどう始めたらいいか わからなくなっちまう 時が誰を 誰を待つというのか 僕は座り込み 立ちつくす 時は過ぎるのに 僕だって行きたいんだが 時をのがしてしまった 僕にも時をとどめられるのだろうか 時の歩みに失ったものを 僕にもとりもどせるものだろうか 「モダン・マン・ハリケーン・ブルース」 *Modern Man Hurricane Blues ガキの頃は 単純に生き 単純に喜び 憎んだり混乱したりの無い暮らし きょうび男は まるでハリケーンの暮らしさ 嵐のまっただ中求める静けさ 必要なのは君の愛 地獄の炎 人の煩悩 ダウンタウンに サイレンの悲嘆 ゲットー 銃火 麻薬がさんざん 子殺し 死産 アスファルト上の 骨肉の無惨 ゴミ袋は 路地に飛散・・・ ヘイヘイ、こんな世界になったってのは、これ罪悪！ ヘイヘイ、きょうび男のハリケーンとは、これ最悪！ 大地は無言で汚染を吸い込み 下水は海にオイルを吐きかけ 毒に汚れた海 化学物質の魚(ｳｵ) 人は己の破滅欲を生み・・・ ヘイヘイ、きょうび男のハリケーンとは、これ最悪！ 嵐のまっただ中求める静けさ 必要なのは君の愛 「イン・マイ・バックヤード」 *In My Backyard うちのうら庭では なにもかもうるわしく いまわしい町の はいるすきない庭 木々のねかたには せせらぎさやか そこはぼくが夢を みにいくところ 「リヴ・イン・ア・トゥリー」 *Live In A Tree ママはやかましや パパは言いわけや 君を二人は放しちゃくれない 隣近所は話しちゃ騒ぐ あげくテレビや洗濯機 携帯電話も聞き取れないのさ ストレス過剰で休みたいよ 胸のつかえをぶちまけて どこかで気楽になりたいけれど 多くの事をかかえすぎ いっそ木の上に住むしかないね ステレオを手放して 携帯ラジオだけ残した キーの束は車内に投げ去った Ｔシャツだけを荷物にまとめた 予約を入れて蒸気船 ザンジバル行きに乗船したのさ ストレス過剰で休みたいよ 胸のつかえをぶちまけて どこかで気楽になりたいけれど 多くの事をかかえすぎ いっそ木の上に住むしかないね 「サムシング・トゥ・ドゥ」 *Something To Do 靴底につっこむとかして その性格は捨てちまいな 陽も当たらない所に押し込んじまえ 楽しんでみなよ そう それが君のすべき事 好きな本買ってみたり 靴を買ったり こんな僕は気取った変人かな でもきっとそういうのが君 そう それが君のすべき事さ 不幸ってどんなことかも知ってるぜ 恵まれぬ人々への立派な施策だってね だけど所詮それは気の毒がってるってこと それじゃ時間がもったいないよ 大空を眺めてみたり 野原をぶらついたり 双眼鏡で小鳥をみてると 僕って実に脳天気だろ そう それが君のすべき事 一日公園で過ごしたり 土にころげて遊ぶ 並木道を歩いてもいいね スカートを靡かせたいなら それってどこかいけないの まさしく君のすべき事 「ビューティフル」 *Beautiful 青く澄んだ水 プールで君の周りを泳ぐ時 青く澄んだ水 全て冷ややかそして穏やか やがて風もまどろむ 美しい君のしぐさ 時空のその先を歩む君は 金の陽に映える 青く涼やかな影は 砂浜に沿いかけ抜ける人 満ち足りた光景 青く涼やかな影は 君の髪をくぐり抜ける指 夢の中の出来事 時空のその先を歩む おだやかな陽射しのそのなかに 金の陽に映える 美しい君のしぐさ 君の居ずまい 「スカイ・ブルー・レッド・バード・グリーン・ハウス」 *Sky Blue Red Bird Green House そらの青 赤いとり 緑のすみか 「ザ・ルーイン・アフター・ザ・レイン」 *The Ruin After The Rain そもそもの始まりには 尊い事実の輝きがあったのに 君は漠然とした痛みを感じていた まず雨が降りだして 着実なその流れはゆっくり溢れ出して やがて全てを洗い去り泥海にした 何故なんだ 何故尊い事実は残りえなかったのか 何物も持ちこたえられなかったのか 手だてはなかったのか 君はただ手をこまねいてたのか こんなことありえぬとまだ信じたがっているのか そんなに以前の事ではない かつては雪の純白のように完璧だったのに 君の夢がついえ去るとは こんなに痛手を負うのだとは それが起こるまでは知る由もなかった 窓辺を激しく叩くあの雨音が聞こえるかい 雨は何もかもが変わり果てた あの夜の記憶を甦らせる 何故なんだ 何故尊い事実は残りえなかったのか 何物も持ちこたえられなかったのか 手だてはなかったのか 君はただ手をこまねいてたのか こんなことありえぬとまだ信じたがっているのか 再び朝日が差した時に 君は破壊の跡を見る あまりに多くの事実が もう元のようには戻らない 君は雨後の遺跡にただ佇むのだろう 「オン」 *On 空を見てごらん 朝日が昇る また新たな一日に 空を見てごらん 朝日が昇る また新たな一日に 足元を照らし 果たして何をするか 僕らが何を目にするか それは僕らの気にかかること 可能性の開けた 世界をごらん 果たして何がおこるのか 僕らはどこへ行くのか 僕らが何を知るかも自由で それは僕らの手の及ばぬもの そうさ人生は進行中 人々は笑いあい 市場はおしあいへしあい 誰かは写真を撮る 手紙が着いたり 赤ん坊が泣きわめく 誰かは自殺を企てる 火事に犯罪 タンカー事故 人工衛星は明滅する 買ったり売ったり 交通麻痺 しかし世界は進行中 空を見てごらん 新たな地平だ これから巻き込まれるであろう変化をごらん 誰かは死ぬだろうし ある国は滅びるだろう それでも世界は回り続ける しかし世界は進行中 進行中  Belew Solo Album作品索引へ |
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